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「歌ってみた」で次世代も取り込む!難病・障がい支援団体/NPO法人キャンバス

Aug 04, 2021

   難病/障がい者支援NPO法人キャンバス

【3つの難病指定(AS)(OPLL)(OYL)  2つの障がい認定・それでも自分で動いて前を向く!】

九州の佐賀県で音楽を武器に難病/障がい者支援NPO法人キャンバスを立ち上げた堀江雅章氏にお話を聞いた。

キャンバスでは「歌ってみた」「Vtuber」など主にインターネットでの活動を中心に若い世代に多く支持されているコンテンツの一つ「歌ってみた」のMIX(ミックス)・マスタリングという作業に特化したNPO法人で難病や障がい者のみの音楽精鋭集団だ。
まさに「全国初」なのは間違いない!

●「歌ってみた」とは
既存の楽曲のカラオケ音源に自分の歌をのせて録音したものをインターネットに発表する活動、このインターネットの活動からメジャーデビューし次世代の若者だけでなく今や国内だけにとどまらず海外でも人気となっている「歌ってみた」
「歌ってみた」は日本が生み出した1つのカルチャー(ボーカロイドなど)だが、大きな役割としてMIX(ミックス)・マスタリング作業がある。
簡単にミックス、マスタリングとはどういったものか説明すると
 *ミックスは複数のトラックからひとつの曲にまとめ上げる作業。
    *マスタリングミックスした曲をブラッシュアップして仕上げる作業となる。

どんどん注目されるネット業界「歌ってみた」や「Vtuber」
自称「ネット民」である筆者もまだ「MIX師」という言葉が出てくる前から「歌ってみた」を好んで聞いていた一人であるが、それまではプロの世界や一部の人たちのみが使っていた技法を一般の人たちが利用できるようになり、多くの歌い手を目指す人たちに可能性とチャンスが与えられるようになった。
そう、「MIX師」と呼ばれるその存在は「歌ってみた」界隈では神レベルに重要なのだ!

●2020年のコロナウィルスによるNEWノーマルな世代にあった働き方としても注目!
いつの時代も難病や障がいなどで社会に受け入れてもらえない、会社やコミュニティーに居場所がないと感じる人たちが世の中には多く存在する。
堀江氏自身も痛いほどわかる一人である。健康であった自分から難病を抱え障がい者になったギャップがあるからこそ痛感出来ることも多い。

パソコンを使ってインターネット上でミーティングから作業などの連携がされている為、難病や障がいがあっても自分のやり方で仕事を受けることができる。
まさに今求められている働き方であり、才能やスキルがありながら組織に適応できずに社会活動をあきらめざる負えない優秀な人材を救い上げ、社会に必要とされる存在であり、社会に貢献できる事を証明したのである。

しかも、全国に散らばったスタッフでも問題ない。すべてリモートでこなすことができるからだ。
それでいて、今までのように組織、仕事に(振り回される)合わせる働き方ではなく、自分の病気やハンディーに合わせながら代表やスタッフがそれぞれフォローしあい誰かが欠けても「キャンバス」は絶対に倒れない働き方を確立している。筆者はこれこそ私たちが望んでいる社会なんだと思うのである。
現在、代表は堀江氏と井上氏,その他数人の障がいを持たれている方を雇用している。

        

●NPO法人キャンバスができた経緯
堀江氏はもともとは健常者で福岡にて営業マンとして精力的に仕事をしていた。
しかし、2003年の35歳ごろに体の異変に襲われる。
「ぎっくり腰かな?」と思ったのが始まりで・・・と穏やかに振り返って話し出した。
背骨や体が痛くて動けない。少し動くだけで激痛が走り何もできなくなった。仕事ももちろん辞めざるを得なくなり
何が原因かもわからずどうしようもなくなり家族にSOSをだした。
両親の理解は大きく、すぐに実家で両親と住み原因探しの病院通い、生活介助の日々が始まった。

35歳ごろから背骨激痛と今までなかった異変、体を動かせなくなるといった症状が始まり10年もの間、病院を渡り歩き葛藤と闘いの日々を過ごした。 2013年45歳でようやく「強直性脊椎炎」の難病認定がおりた。
「強直性脊椎炎(AS)」「黄色靭帯骨化症(OYL)」「後縦靱帯骨化症(OPLL)」を難病を抱えている。
障がい認定は「強直性脊髄炎」と「上肢の機能障害」の2つ、車イスと生活介助が必要とされ毎日の薬は欠かせない。
現在の医学では決して治る薬はないが痛みや症状を抑える唯一の手段だが、これにより副作用なども併発するリスクも多くあるのだ。

~ある大きな出会い~
2011年ネットで末期がんの女性シンガーの存在を知る。
その末期がんを患っている女性の「これが最後のライブになるかもしれないから見に来てください」というコメントにいてもたってもいられなくなりライブに行ったのがきっかけに、堀江氏は大きく動き出すことになる!
そのライブで末期がんを患いながらも輝きを放って歌う女性に堀江氏の感情は抑えきれなくなる。昔少し興味があった音楽活動をする「きっかけ」をもらい、そこから音楽にどっぷりはまるようになる。もちろん身体はボロボロだった、まだ難病認定されるまでの間(2003年からの10年間)は病名がわからず痛みや症状がなんだかの形で確認(認定)できない場合、医師もそれ相応の薬の処方ができない為、堀江氏の痛みを和らげてくれるだけの薬は出してもらえない状態だったのだ。
もちろん、メンタルにもかなりのダメージがあったのも事実。動けないままベットに横たわり知らないうちに涙が流れていることもあった。
でも、家族の前では見せることはなかった。
なぜなら「自分はそんなに強くない」でも家族の支えがあったから、自分のために家族が理解して助けてくれてる人たちの前で自分が自虐的になることに心が咎めることで長い期間自分を失わなかった。
メンタルが壊れてしまわなかったのは家族の理解への「感謝」の表れ。

社会からほとんど切り離された生活の中で一日中パソコンで 独学のみでミックスなどを学び、
体は万全ではないが「今できることを今やらないと後悔する」「やれるとこまではやる」と心に決めた。
もう一人の理事であるパートナーと共にお互いが「音楽」という繋がりで共感しあい
「音楽グループ(会社)」を作ることにした。まずは資金集めのため、2020年クラウドファンディングと寄付により独自で調達!500万以上の資金を集め、目標を現実にしていく喜び。そして次の目標に向かって行動する強い意志。
そこには自分と同じ思いを持つ人たちが必ずいるという確信があったからだ。
そして、「福祉に貢献できて、国や世の中にしっかりと認められる組織作りを目指したい」と考えた先にNPO法人化という具体的なプランが見えた。
自分たちのような難病や障がいで居場所を見失っている人たちと「音楽」で自立できる基盤となる場所をつくる事が目標だ!

●「夕暮れどきのキャンバスラジオ!」佐賀えびすFMにて
【FMラジオでの発信!】
ネットに慣れている人たちネット民にとってはよく耳にする「Vtuber」や「歌ってみた」だがまだまだ地上波では聞くチャンスはないでのではないだろうか?
NPO法人キャンバスによる「夕暮れときのキャンバスラジオ!」はボカロ「歌ってみた」の音楽で幸せをお届けする番組。
このFMラジオでの活動は、まだまだこういった文化を知らない方々や興味のなかった方々に知ってもらうにはうってつけのラジオ番組だと思うのだ。
   

そのうえ、まだメジャーデビューなど出来ていない若手アーティストの紹介などを積極的にされているのは大きいのではないだろうか。
情報はすべてそうだが、大手(有名)と言われる人たちはわざわざ情報を取りに行かなくてもメディアに取り上げられることは少なくないが、まだこれからという若手アーティストにとって名前や曲が地上波FMラジオから流れてくる事で認知度がかなりUPする。
だからこその「夕暮れどきのキャンバスラジオ!」なのである。
この活動は「NPO法人キャンバス」にとってもう一つの大きな役割にもなっていると強く感じたのだ。
実際、ラジオはやっぱりいいなぁ~と取材をしながら筆者も感動していた。
ラジオに夢中になっていた頃の出来事を思い出したり、懐かしい曲がいきなり流れてきたり・・・
リスナーさんからのリクエストであなたの推しの歌い手さんの「歌ってみた」曲が流れてきたらこれほど素敵なことはないはず!

*スマートフォンのアプリ、エフエムプラプラから『えびすFM』を選んで頂けたら全国から聞く事が出来る。

●NPO法人キャンバスの活動
『羽里浮野(ばりふの)がふう』NPO法人キャンバスの【公式】イメージキャラクターがVtuberとして活躍!
   
キャンバスならではの発想でキャラクターもVtuberという面白さ。配信や動画でも可愛い仕草や表情でリスナーを魅了している。
『羽里浮野(ばりふの)がふう』キャンパスオリジナル楽曲でCDも出して販売もされている。
楽曲の提供は他の『ルナ・ティアラ』さんにもされておりCD化されBOOTHにて販売しているのでぜひチェックしてみよう!

MIX、MASTERING、ENCODE等の受注・楽曲提供・音楽サポートなど音楽について幅広い活動を受け付けている。
BOOTHにて販売
羽里浮野がふうtwitter
羽里浮野がふうYouTube

●紹介記事
2021年 4月25日 毎日新聞  ピープルコーナーに掲載
2021年 4月27日 佐賀新聞     地元新聞に掲載
2021年 5月21日 西日本新聞 掲載
2021年 6月11日 朝日新聞  掲載
*NPO法人キャンバスの活動を開始してからすでに多くの媒体に取り上げられている。

キャンバス公式HP 
キャンバスFB
キャンバス@MIX師twitter 
キャンバスInstagram

●寄付サポートの受付
キャンバスでは、引き続き寄付も受け付けている。
より、多くの活動をするにあたって事業拡大や雇用促進にも役立てていく方針だ。
【お問い合わせメールアドレス】
→ tegami@npo-canvas.net

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